舌の病気、異常、できもの
歯だけではなく、舌も大切にしていますか
舌は私たちが食事をしたり、話をしたりするのに欠かせない重要な器官です。そして、舌にできてしまった口内炎や舌の色の変化や舌に現れる症状は、舌の病気だけではなく内臓の不調によって引き起こされているものもあります。
体調のバロメーターとなる「舌」もよく観察して、お口の健康を守りましょう。
■舌が持っている大切な役目
●味覚を感じる
舌の表面にある味蕾(みらい)は、味覚を感じるセンサーの役割をしています。
●嚥下を助ける
食べ物を口に入れてから飲み込むまで舌は非常に重要な働きをしています。口腔内で食べ物を運び、唾液と混ぜるなど、舌を使うことによって食べ物を飲み込みやすい状態にしているのです。
●発声する
出したい音に合わせて舌の位置が変わることによって、声帯から出た振動が口腔内で共鳴し、音となります。コミュニケーションに欠かせない「声」にも、舌の存在は大きく影響しています。
舌の病気やトラブルを見落とさないで
健康な舌は適度な厚み・大きさで表面が潤っており、色は薄紅色や鮮やかなピンク色で、ごく薄く舌苔(ぜったい)がついた状態です。舌に何らかのトラブルが起きると、白っぽい、また黒ずんでいるなどの色の変化、味覚障害や嚥下障害、言葉をうまく発音できないなどの症状が現れ、生活の質が低下してしまいます。
何かいつもと違う?と感じたら歯科医院に相談してみましょう。
■舌に「できもの」がある(粘液のう胞、乳頭腫)
舌のできものは、粘液のう胞(ガマ腫やブランディンヌーンのう胞など)、唾石症、乳頭腫などです。ほとんどが適切な処置で治りますが、ごく稀に症状を放置することで舌癌などに発展してしまう可能性がありますので、デキモノや違和感に気づいたら歯科医院か病院の口腔外科を受診することをオススメします。
■舌の表面が白っぽい(舌苔)
舌の表面に白っぽい苔のようなものが付いていることがあります。これは舌苔(ぜったい)といい、細菌や食べかす、死んだ白血球などの集まりです。健康な舌にもごく薄く付いていますが、苔のようにべったりと付いている場合は口臭の原因となることがあります。
歯を磨く際には舌も一緒に磨くようにすると口臭の予防に効果があります。ただし、もともと舌苔は自然に付くものですし、舌はデリケートで傷つきやすいので力まかせに磨き過ぎないようにしましょう。舌を傷つけにくい構造になっている舌専用のブラシも活用しましょう。
また舌を磨いても、べったりとした苔のようなものがとれない場合は、舌苔ではなく真菌症(カンジダ)や他の疾患の可能性もあります。念のため検査を受けることをオススメします。
■舌に白い斑点・赤い斑点ができている(白板症、紅板症)
白板症(はくばんしょう)や紅斑症(こうはんしょう)が疑われます。こうした症状の数%は癌になるといわれていますので、舌にこれらの異常が見られた場合には「大丈夫でしょ」と放置せず、歯科医院で検査を受けることをオススメします。
■舌が痛い(舌痛症)
外見的には異常がないのに舌がチクチク痛むことを舌痛症(ぜっつうしょう)といいます。主な原因はストレスだと考えられていますが、唾液の分泌が減少することにより発症するという説もあります。また、歯の詰め物のサイズが合わない場合や、銀歯などの影響で金属アレルギーにより舌が刺激され痛みが出ることがあります。
歯の治療後から突然舌が痛みだした場合は、金属アレルギーが悪化する前に歯科医師に相談して、詰め物を変えるなどの処置が必要です。
■舌の表面に深い溝がある(溝状舌)
舌の表面の溝は溝状舌といい、特に治療の必要はありません。ただし、溝に汚れが溜まって炎症を起こしたり口臭の原因になったりすることもありますので、舌を常に清潔にしておくように心がける必要があります。
あべひろ総合歯科は、地域貢献のため、新患さん・急患さんを随時、受け付けております。
地域の支援と患者さん一人ひとりをしっかり診ていく、という診療方針を掲げ、近隣の流山市や草加市、都内などからも来院頂ける歯科医院に成長してきました。
基本を忘れず、すべての患者さんに対して、そして自分自身に対して正直でありたいと考えております。お口のことなら何でもお気軽にご相談ください。