ノーベルバイオケアインプラントとは?
ひとことに『インプラント』と言っても、実は世界中に数多くのメーカーがあり、なんと全部で100〜200種類の製品が存在すると言われています。安心で正確な治療を受けるためには、歯科医師の高い技術も必要ですが、信頼性の高いメーカーの製品を選ぶことが重要となります。
現在、当院では世界でNo,1のシェアを誇る、最も信頼性の高いメーカーであるノーベルバイオケア社(Nobel Biocare)の高品質な製品を採用しています。
インプラント治療は、約50年前に開発された治療法です。
その後のインプラント治療の発展はめざましく、現在も日々改良が加え続けられ、臨床成績は向上し続けています。当院では、ノーベルバイオケアのブローネマルクシステム・ノーベルスピーディグルービーシステム・ノーベルパラレルCC システム・ノーベルアクティブシステムを採用しています。
これらのシステムは全て、インプラントを埋め込んだ当日から噛むことができる、イミディエートファンクション(Immediate Function)が可能となっています。
〜イミディエートファンクションとは?〜
これまでの一般的なインプラント治療では、インプラントを埋め込んでから、3ヶ月〜6ヶ月(インプラントと骨が結合するオッセオインテグレーション)の期間を待ってから新しい歯をかぶせていました。
その間、患者さんには見た目上、歯がない状態で過ごしてもらわなければならないというデメリットがありました。
イミディエートファンクション(Immidiate Function)とは、インプラントを埋め込んだその日から、噛む機能の回復、審美的な回復が可能になるという治療法です。
イミディエートファンクションにより、患者様の高い要望に応えることが可能となりました。
イミディエートファンクションによって、このデメリットが解消されたことは非常に画期的です。
ノーベルバイオケアでは、タイユナイト(TiUnite)と呼ばれる特殊技術を採用し、イミディエートファンクションを可能としています。アメリカの政府機関であるFDA(アメリカ食品医薬品局)が認めた表面性状を持っているのはノーベルバイオケアのタイユナイトだけです。
当院で使用しているノーベルバイオケアのインプラント製品
■ブローネマルクシステム(Bmk)
世界で一番使われている、非常に信頼性の高いインプラントシステムです。
1965年に世界で初めて使用され、その後、患者様がお亡くなりになるまで41年間機能した話はとても有名です。また、その翌年に使用された患者さんにおいては、なんと50年以上機能しています。
現在までに、世界中で数千万件の臨床実績があり、世界で最も歴史が長く、かつ信頼性の高いインプラントです。
1本の歯を失ったケースから、複数、そして全ての歯を失ったケースまで、あらゆるケースに対応することが可能なのが大きな強みです。
■ノーベルスピーディグルービーシステム(スピーディー)
上記のブローネマルクシステムに改良を加えた、イミディエートファンクション専用のインプラントシステムです。
ブローネマルクシステムよりも先端部が細くなっているため、インプラントによる組織のダメージが少なく、かつ埋め込んだ時にインプラントと骨がしっかりと固定されるので、オール・オン・フォーと呼ばれる治療法(最小本数のインプラントで全体を支えることが可能)に大変適しています。
■ノーベルパラレルCCシステム
こちらもイミディエートファンクション専用のインプラントシステムです。
先端部がやや細くなっていることから、骨密度が低くても、しっかりした固定が得られます。応用範囲も広く、1本の歯がないケースからオール・オン・フォーまで、あらゆる症例に適しています。
特徴として、「プラットフォームシフティング」と呼ばれる、インプラントを埋めた後に起こる骨の吸収を極力防ぐ機能を持つことから、前歯のように高い審美性を要求するケースに大変適しています。
■ノーベルアクティブシステム
ノーベルアクティブシステムは、抜歯をした直後にインプラントを埋め込む『抜歯即時埋入』を可能にしたインプラントシステムです。
スピーディーやパラレルCCよりも、骨とインプラント体が強固に固定されるため、骨が少ない抜歯直後の穴や、やわらかくてスカスカな上アゴの骨でもイミディエートファンクションが可能となります。
また、パラレルCCと同様に、プラットフォームシフティングの機能を持ち、歯肉と親和性が高いことも特徴です。
前歯のような、歯茎下がりを極力防ぎたい審美性が重要なケースにおいて、大変適したインプラントシステムとなっています。
さらには、最小直径のインプラントのラインナップもあるため、狭い隙間にも埋め込むことが可能で、顎の小さな女性でも治療が可能です。
低コストで総入れ歯をインプラントにできる「オール・オン・フォー」
オール・オン・フォー(All-on-4)とは、歯をすべて失った総入れ歯の患者様にとって、大変画期的なインプラント治療法です。インプラントを埋め込んだその日に全ての歯が入り、その日のうちに見た目の回復、そして食事をすることが可能となるのです。
オール・オン・フォーは次のような方にオススメです
「総入れ歯が合わなくて困っている」
「ほとんど歯が残っていない」
「総入れ歯でインプラントしたいけれど、骨が少なくて断られた」
全て歯がないケースでも、従来の治療法でインプラントを埋めこむことは可能でした。
しかし、上顎または下顎だけで、8本から14本ものインプラントを入れる必要があり、体力的にも金銭的にも負担の大きなものでした。さらには、インプラントを埋め込んだ後、実際に歯が入るまで何ヶ月も待たなければならないという、精神的な負担もあったのです。
しかし、オール・オン・フォーでは、最少でたった4本のインプラントで上、または下全体の歯を支えることが可能になりました。埋め込む本数が少なくて済み、骨の多い部分を選んで埋め込めるため、通常のインプラントではしばしば必要となる骨移植の必要性もありません。
そのため、体力的・金銭的負担が少なく、手術による組織へのダメージや、術後の腫れや痛みなども最小限に抑えることができるため、患者さんにとって非常にメリットのある治療法です。
そして、イミディエートファンクションが可能なインプラントを用いるため、インプラントを入れた日から食事をとることも可能で、歯のない期間や見た目を心配する必要がありません。
ただし、オール・オン・フォーはどこの歯科医院でも受けられる治療方法ではなく、高度な医療技術が必要な治療であるため、専門的な経験を積んだ熟練の歯科医師によってのみ行われます。
総入れ歯とオール・オン・フォーを比較した場合のメリット
1.よく噛める
歯茎に乗せているだけの入れ歯とは違って、噛む力の伝達が非常に良いのが特徴です。
2.外れない
固定式なので入れ歯のようにズレたり、外れてしまう心配がありません。
3.痛みが出ない
入れ歯のように、歯と入れ歯の間に食べ物が挟まって痛むことがありません。
4.違和感が少ない
入れ歯のように歯茎を大きく覆わないので、違和感がほとんどありません。
5.会話に影響がない
入れ歯のように歯茎を大きく覆わないので、発音に影響がなく、会話を楽しむことができます。
6.温度や味を感じやすい
入れ歯のように歯茎を大きく覆わないので、食べ物の温度や味がわかりにくいということなく、食事を楽しむことができます。
7.お手入れが楽
固定式なので、いちいち外して洗う必要がありませんし、本数が少ないので非常にお手入れが楽です。
8.入れ歯のように、入れ歯特有の口臭で悩むことがない
入れ歯の場合、口臭が発生しやすいという欠点がありますが、オール・オン・フォーではそのような心配もありません。
インプラントを安全・確実に行うための診断用ソフトを採用
当院ではコンピューターソフト「ノーベルクリニシャン」を採用しております。ノーベルクリニシャン(Nobel Clinician)とは、ノーベルバイオケア社により開発された、インプラントの診査・診断を行うためのインプラントシミュレーションソフトです。このシミュレーションソフトを使うことで、インプラント手術をより安全、そして確実に行うことが可能となります。
安全で確実なインプラント手術を行うには、CT撮影をすることが常識になってきています。かつては、歯科用のレントゲンのような2次元的な情報をもとにインプラント手術を行うことも多かったのですが、骨の厚さや血管や神経の位置などを把握することができず、インプラント手術の失敗や、血管、神経損傷などの医療事故につながることがありました。
そのため、最近ではCTという3次元的に骨や歯を映し出すことのできる方法が不可欠になってきてはいるのですが、表記が2次元的であるため、確実な手術を行うためにはイメージが漠然としており、万全とは言えません。
ノーベルクリニシャンで、お口の内部を細部まで再現することが可能に
CTで撮影されたデータをノーベルクリニシャンで解析することによって、あたかも実際に口の中を見ているかのような立体的な3次元の像としてコンピューターで表示することができるようになりました。それにより、どの部分にどんな方向でインプラントを埋め込むべきかというような、手術を行う上での具体的なシミュレーションとして活用することができます。
ノーベルクリニシャンにより、インプラントを埋め込む確実なプランニングが可能となりました。
これまでのインプラントでは避けることのできなかった歯茎の切開も行わずにインプラントを埋め込むことまでできるようになり、手術時間の大幅な短縮と、腫れや痛みの少ない施術が可能となりました。
また、診断解析結果は、患者様へ説明する際の資料として、また治療計画の一部としても活用することができます。
インプラントを正確な位置に埋め込む「ノーベルガイドシステム」
ノーベルガイドシステム(Nobel Guide System)とは、ノーベルクリニシャンとセットで使われるシステムです。ノーベルクリニシャンで設計されたインプラントの治療計画を、ノーベルガイドシステムによって手術で応用していくのです。
ノーベルクリニシャンによって解析されたデータを基にして、非常に精度の高い『サージカルテンプレート』を作成します。サージカルテンプレートとは、マウスピースのようなもので、インプラントを埋め込む時に使用するドリルを正確に行うためのガイドとなります。このサージカルテンプレートと専用のガイドキットを使用して、間違いのない正確なインプラント埋入を行っていきます。
このシステムにより、インプラントを正確な位置に埋め込むことができるため、骨の形状を見るために行っていた歯茎の切開や剥離を行う必要がなくなりました。フラップレス(切開のいらない)インプラントが可能となったことで、手術時間が大幅に短縮され、術後の不快な腫れや痛みがほとんどなく、その日のうちに歯を入れることができるようになったのです。
ノーベルガイドによる治療の流れ
1.お口の型取り
まず、お口の模型を作るための型取りを行います。
2.ラジオグラフィックガイドの作成・CT撮影
型取りをした模型上で、ラジオグラフィックガイドを作製します。
これはマウスピースのような形をしたもので、歯を入れる最終的な位置や形をCT画像に取り込むために使用します。
3.CT撮影(ダブルスキャン法)
ラジオグラフィックガイドを口の中に入れた状態と、ラジオグラフィックガイドだけの状態のCT撮影を行います。
4.ノーベルクリニシャンでインプラントの埋入位置決定
CT画像をノーベルクリニシャンで解析します。
コンピューター上に映し出された3D画像を使って、手術のシミュレーションを行い、インプラントの埋入位置を決定します。
5.サージカルテンプレートの作成
解析によって得られた情報、治療計画をノーベルバイオケア社へと送り、インプラントを正確に埋め込むためのサージカルテンプレートを作製します。
6.仮歯または最終的な人工歯の作製
サージカルテンプレートを利用して、仮歯または最終的な歯を作製します。
7.サージカルプレートを装着し、インプラントの埋入を行います
完成したサージカルテンプレートをお口の中に固定します。そして、設計されたガイドに沿って忠実にインプラントを埋め込んでいきます。
8.仮歯、または最終的な歯の装着
埋め込んだインプラントに仮歯、もしくは最終的な歯を装着して治療が完了です。
あべひろ総合歯科は、地域貢献のため、新患さん・急患さんを随時、受け付けております。
地域の支援と患者さん一人ひとりをしっかり診ていく、という診療方針を掲げ、近隣の流山市や草加市、都内などからも来院頂ける歯科医院に成長してきました。
基本を忘れず、すべての患者さんに対して、そして自分自身に対して正直でありたいと考えております。お口のことなら何でもお気軽にご相談ください。