こんにちは。

埼玉県三郷市あべひろ総合歯科　萩原です。

第3章です。

今回は、ニース、カンヌへ移動しワーク研修についてです。

研修も中盤に差しかかり、私たちは「人生理念を考える」というテーマにも取り組みました。

一見シンプルな言葉ですが、いざ向き合うと、その問いは想像以上に深く、重かった。

“自分は何のためにこの仕事をしているのか？”
“どんな人間でありたいのか？”
“誰のために時間を使っているのか？”

問いを重ねるほどに、心の奥が静かにざわめきました。
今まで、日々の業務に追われて「理念」を真剣に考えたことがなかった自分に気づきました。
改めて自分の軸を持つことの難しさと、その大切さを痛感しました。

そんな中、訪れたシャガール美術館とピカソ博物館。
そこで感じたのは、作品の中に流れる“生き方”そのものでした。
彼らの芸術には、迷いや葛藤さえも美しく昇華されており、
「表現」とは理念を形にする行為なのだと気づかされました。
歯科医療もまた、技術だけでなく、

自分の生き方や信念が滲み出る“表現”の仕事なのかもしれないと。

時間をかけて自分の心の声に耳を傾けていると、
少しずつ“何のために働くのか”が見えてきました。
それは大きな理想ではなく、
「誰かの笑顔に貢献したい」という小さな想い。
その積み重ねこそが、自分の人生理念の原点だと感じた。

フランスの空の下で芸術に触れ、仲間と語り、自分と向き合う。
そこから「これから自分は何をすべきか」が、
おのずと見えてくるような感覚がありました。

理念とは掲げるものではなく、
生き方としてにじみ出るもの。
それを静かに、確かに感じた時間でした。

つづく…。