歯科麻酔専門医の大野です。

静脈内鎮静法はどんな人にお勧めかということを、歯科麻酔専門医の立場から話させていただきます。

私がやっぱりお勧めできるのは、まず一番は歯科治療に対して恐怖心がある方です。どうしても歯医者さんに行くのが嫌だ、歯医者さんに行くだけで震えてしまう。歯医者さんに行くだけで緊張してしまうという方、結構いらっしゃると思うんですけれども、そういった方にはぜひ静脈内鎮静法を受けながら、歯科治療をリラックスした状態で受けていただくことをお勧めします。

もう一つは、嘔吐反射の強い方です。歯科の器具を口の中に入れられるだけで嘔吐反射が起きてしまう、それを考えるだけで歯医者さんに行くのが辛い、そういった方にはぜひお勧めです。静脈内鎮静法をすると記憶がなくなるというか、眠ったような感覚に陥りますので、その間にお口の中に器具を入れて治療をすることができますので、嘔吐反射が強い方にはぜひお勧めの治療法だと思います。

あとは大きな手術を受ける方ですね。大きな手術を受ける際には、やはりお口の中の侵襲も大きくなってしまいますので、そういった侵襲を感じることなく、楽にリラックスした状態で不安がなく治療を進めていくことができますので、例えばインプラント治療や口腔外科のお口の中の手術、あとはちょっと抜くのが困難な抜歯、そういったものに対して静脈内鎮静法はお勧めだと思います。

あと、私からもう一つお勧めしたいのは、合併症を持った方ですね。例えば高血圧で血圧が高かったりだとか、あとは心臓に疾患を抱えているような、そういった方には不安をなくしてお体の侵襲を軽くすることができますので、そういった方にも静脈内鎮静法はお勧めできると思います。

ぜひそういった方々がいらっしゃいましたら、ご相談いただけたらお答えいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。