歯科麻酔専門医の大野です。

よく静脈内鎮静法とはどんな治療法ですか、というご質問を皆さんからたくさん頂きますので、そのことについてお答えしたいと思います。

静脈内鎮静法とは全身麻酔という大きな手術で使う麻酔法と全く違ってですね。全身麻酔法についてまず軽くご説明したいんですけれども、全身麻酔法って大きくいうと、手術の間に痛みを感じることなく患者さんが動くことがなく、そして眠っている間に手術が受けられるという方法です。その間、呼吸は止まったまま、人工呼吸器という大きな呼吸を助ける機械で呼吸を助けていくというものになります。

それと違ってですね、静脈内鎮静法というのはご自身の呼吸を残したまま、要は普段眠っているような感覚で治療を受けていただくような治療法になります。ただ全身麻酔と使っているお薬は同じですので、その間の記憶がなかったりだとか、あとは眠っていたり、心地よい感じで治療を受けていただくというところには変わりはありません。ただやっぱりどうしても外部からの刺激が加わったりだとか、痛みがあったりすると、動いてしまったり起きてしまったりすることはありますが、その記憶も曖昧になっている部分があります。

要は楽に治療を受けていただいて、不安がなくそしてリラックスした状態でおうちで眠っているような感覚で治療を受けていただくのが、静脈内鎮静法という治療法になります。

もし、例えば歯科治療に対して恐怖心があったりだとか、あとはお口の中に物を入れられるのがすごく怖いとか嫌だとか、そういった思いをされている方がいらっしゃいましたら、ぜひ静脈内鎮静法というものを使った治療法もありますのでご相談してみてください。

あとはインプラント治療や歯が埋まっているような埋伏抜歯というような治療法でも使えますので、もし興味がございましたらご相談ください。

よろしくお願いします。